シンプル映画劇場 vol.6「クワイエット・プレイス」

2018.10.02

火曜日、映画担当の松原です

今週は、新作映画「クワイエット・プレイス」です。
「音を立てたら、即死」そんなキャッチコピーの映画なんで、
モンスターとガチンコバトルするB級ホラー的な映画かなと思ってましたが、
良い意味で裏切られました。

これは、家族愛の物語でした。

地球外から来た「何か」によって世界は壊滅状態。なんとか生き残っているある家族の物語。
「何か」についてはこれと言って詳しい説明は無く、唯一の情報は、「音」立てたら一瞬で襲われるって事だけです。
なので、この家族はいかに音を立てないで暮らすかという事に注意して毎日、怯えながら生活しています。
この「何か」は、とにかく耳がめちゃくちゃ良く、遠く離れた場所にいても、ちょっとした物音で反応します。
そして、猛スピードで襲って来るので人間なんてあっと言う間にバイバイです。
おまけにどこに潜んでいるのかもわからないので、観てるこっちまでも音を立てない様にしていました。
これは、この映画のすごいところでもある、全編にわたる緊張感ある演出のおかげだと思います。
もう、ポップコーン片手になんて観れないですよ。ましてやケータイなんか音が鳴った時には劇場にいる全ての人から、白い目で見られますよ!
この映画は体験型と言っても良いでので、絶対劇場で観るべきです。家で観ると面白さは半減しますよ。

予告でも出ているので、ネタバレにはなりませんが、このお母さん、こんな異常な状況にも関わらずなんと妊娠してるんです。
音を立てたら絶対ダメなのに、無音で出産なんて無理でしょ?ましてや、赤ちゃんって生まれてすぐ何をします?
そんな事解っているのにこの夫婦はバカなのか?大抵の人はそう思うはずです。(僕も最初はそう思ってました)
でも、実際観てみると、この夫婦ならその選択をしてもおかしくないだろうと、思わせるような描き方をしているので
不思議と違和感は感じませんでした。
この映画における赤ちゃんは、こんな絶望的な状況の中でも、唯一の希望の光を提示しているのかなと思いました。
そして、この夫婦の強い絆や決意を感じることができたので、その辺りを突っ込むのは野暮だと思います。
だからその辺りを踏まえると、この映画は「家族愛の物語」と言えると思います。

僕は感動して泣きそうになりました!
父と母の「何としても子どもを守るんだ!」という、無償の愛に・・・

この映画、グロテスクな表現はほとんどないのですがそれでも、ドキドキはすると思います。
あと、思わず「痛〜」て、叫びたくなるシーンもございますので、お楽しみを!

さ〜て次回の映画は、
「今週は観たい新作はないので、過去に観たオススメ映画」です
では また来週〜