支度8割

2018.11.14

水曜担当の上堂です。

タイトルのフレーズは以前、シンプルにコピーライター志望の学生さんが来社したとき
熱心にメモしてくれた私の言葉です。

確か私が「何の仕事でもそうだと思うけど、準備が大事」
ということを話しながら、昔からある教訓として
引き合いに出したのが、「支度8割」という言葉でした。

普段、人の話をメモすることはあっても、
自分の話がメモを取られることはないので
なんか背中がかゆ~くなったのですが。

そして今日の夜、テレビを観ていると
アナウンサーの方がスポーツ実況の現場において
同じように「支度」をしている様子が紹介されていました。

いち視聴者からすると
「試合の様子に沿って、なんとまあ臨機応変に気の利いた言葉で伝えること」
なんて感覚でしかありませんでしたが
その裏でアナウンサーは、選手一人ひとりの経歴やコンディション、
それまでのチームの成績など
膨大な情報をインプットしていたのです!
しかもインプットするための資料(文字がびっしりの表!)は、
実況するアナウンサー自身の手作りだというじゃありませんか。

実況での「しゃべり」は、それまで積み重ねた準備の
一番上にある部分でしかなかったのです。
感動するのと同時に、これはクリエイティブの仕事に通じるものがあるなーと感じました。

支度8割。大事です。
それは自分の仕事の質を高めるだけでなく、
仕事を通じて向き合う相手に礼を尽くすという意味でも。
何も情報を仕入れていない、まっさらな状態で取材するのは
手ぶらでお家へ訪問するのと同じ、失礼なことだと思うので。

ですが、たとえば私の話を聞きに来てくれる学生さんが
このホームページで私のことを事前に調べていたら、いたたまれません。
こっちは初めてお会いするのに
相手が自分のことを知ってるなんて、怖くないですか!?(笑)
「ここに載ってることはいったん全部忘れてほしい!」とか言ってしまいそう。
取材相手としては厄介ですね(汗)